
自然界で私たちは生きています。
自然界には5つの要素が存在していて、それは法則性を持っています。
その法則性を見出したものが「五行説」です。
今から4000年以上前からそんな法則が見つけられていたなんて驚きます。
カラダも自然界の一部であり、そしてカラダの内側にも五行が存在しているのです。
今回は、五行の「火」とカラダとの関係についてみていきたいと思います。
五行の「火」はカラダに当てはめると「心」
メラメラと燃え盛る「火」。
カラダの中の臓腑では、「火」は「心」に当たります。
西洋医学では「心臓」ですね。
心臓は生命の要とも言える重要な臓器です。
「火」は太陽にも例えられます。
自然の営みの中で、太陽はなくてはならない存在。
同じように中医学でいう「心」もまた、重要な臓腑なのです。
「心」は血液を循環させる
当たり前って思われそうですが、心は血液を循環させています。
西洋医学でいう心臓はまさにその通りですが、中医学が生まれた紀元前の頃からそれがわかっていたなんて、すごいことだなぁと思います。
心が血液を循環させる働きをするので、心の力が足りないと、カラダの隅々まで血液が届かずに冷えたり、逆に循環がうまくいかないことでのぼせてしまったりなどの不調が出てきます。
動悸がしたり、息切れがしたりという症状も、心がうまく働いていない証拠。
「心」は精神活動の要
心のもう一つの働き。
それは、精神面を活動させるということ。
熱中症で倒れたり、お酒の飲み過ぎで酩酊状態になった時って、意識がなくなって目の焦点が合いませんよね。心の不調は「瞳」に現れるのです。
心臓が止まった時も同じような状況になります。
五臓にはそれぞれ「怒・喜・憂・思・悲・驚・恐」の司る感情がありますが、心はこれらの感情をすべて統括する働きがあるのです。
心の働きがうまくいかないと、精神活動が働かなくなり、これらの感情を感じることができなくなってしまうのです。
つまりは、植物人間のような状態。
そして、感情を感じないということは、ノイローゼやうつ状態とも繋がるのです。
心のベースの感情は「喜」。
感情すべてのおおもとは、「喜び」にあるのかもしれません。
喜びがあるからこそ、悲しみや怒り、驚きや思い悩むことがある…。
五行説を学んでそんなことを考えました。
喜びを感じることって大事ですね(´ω`)
「心」は「舌」に繋がる

心の状態は舌に繋がります。
メンタルズタボロの時って、味覚がおかしくなったりします。
心が弱って感情を司ることができなくなり、味覚もわからなくなってしまうのです。
また心は熱に弱いです。
外部の熱からのカラダの不調として代表的なのは熱中症。
熱中症になると、味覚がわからなくなります。
熱中症を疑う指標としても味覚が正常かどうかが挙げられたりしています。
また「胃熱」といって胃に熱がこもってしまっている状態になると、食欲が止まらなくなってしまいます。
暴飲暴食に走ってしまう人って、大体味の濃いものが好きですよね。
味覚がおかしくなりかけているのです。
胃熱の熱が心に影響して、味覚の機能もその影響を受けているのかもしれないですね。
心の状態を知るには、味覚をチェックしてみてくださいね。
「心」は女性のベースを支える臓腑

心は直接的に生殖能力には関わりませんが、生命を支える重要な臓腑です。
特に重要な心の働きは、「メンタル面の安定」。
女性疾患で多いのは、西洋医学では「原因不明」とされることです。
また、ホルモン値の異常など。
カラダにははっきりと不調は感じないものの、ホルモン値がよくなかったり、うまく排卵しなかったり、着床しなかったり。
こういうことって大体「ストレス」によって片付けられてしまいがち。
でも実際、悩んだりしてることも多かったり。
心はこころとも読む通り、感情を司っていて、こころの状態とも繋がりの深い臓腑です。
「血脈に通ずる」と言われていて、心の状態がよくないと、血流も悪くなってカラダが冷えたりします。
悩んでいると、カラダも冷えてしまいます。
もし感情が揺さぶられているなと感じたり、感情がわからなくなってしまったりしたら、逆説的にカラダを温めてみるとよいです。
カラダが温まると、血液も温まって細胞に栄養が届きやすくなります。
細胞に栄養が届くようになると、心の負担も減って、少しメンタル面も落ち着くでしょう。
心は妊活には直接的に影響を与えていないけれど、ベースとなっている臓腑。
ベースの状態が良くないと、他の臓腑にも影響してカラダ全体のパフォーマンスが落ちてしまうでしょう。
こういう人は「心」の状態を整えて
- 末端が冷える
- のぼせやすい
- ノイローゼ気味
- うつ傾向にある
- 動悸や息切れがする
- 胸苦しさを感じる
- 慢性的な肩こり
- 頬が常に赤い
いくつか当てはまるのであれば、心の状態が傾いているかもしれません。
カラダは変化しているので、今は当てはまらなくても、いつか当てはまるかもしれません。
カラダの状態を常にチェックすることは、自分と向き合うことでもあります。
それは、ココロの状態をも浮き上がらせることがあります。
心の状態を整えるためには、療養の方法もいろいろあるかと思いますが、ココロからのアプローチも効くのではないかと考えています。
怒りをうまくコントロールすれば血圧が上がらなくなるように。
ちょっといい食事を味わって食べる。
五感を使って喜びを感じながら食べることで心に良い影響が与えられるのではないかなと思います。